MMMな行動指針がなぜ重要か考えてみた
はじめに
入社から丸一年を迎えたshumpeiです。私が入社した2022年6月頃の職員数は20名ほどでしたが、2023年6月現在は30名を超えています。これから50名・100名規模の組織になっていくことが予想されますが、「組織が大きくなってもDWSの文化は大事にしたいよね」といった発言を見聞きすることが増えてきた気がします。
DWSの文化、と言っても色々な側面がありますが、More Professional・More Trust・More Funという標語に集約される行動指針はおそらくどの職員にも共有されている(それに沿った行動が重視されていると皆に認識されている)文化だと思います。転職活動の面接の時点でこの行動指針についてに質問された記憶がありますし、入社後も四半期ごとの役員面談でこの行動指針に照らした振り返りが行われています。また、役員からトップダウンで押し付けられているというわけではなく、この指針に沿っていると感じた行動を職員同士で称賛し合ってもいます(「カルチャーマッチしたチーム作りのすすめ」のブログから雰囲気は感じ取っていただけると思います)。
ところで、そもそもなぜこれらの行動指針が重要と考えられているのでしょうか。この点を理解しないまま行動指針を自分ごととして受け入れて大事にする(カルチャーにマッチする)のは、難しいのではないでしょうか。そこで、この記事ではこの疑問について私なりに考えてみようと思います。
端的な答え:お客様により大きな価値を提供し、また商業的にも成功するため
当社の紹介ページには、行動指針とともに当社のミッションとして「テクノロジーの力で人々の生活と働き方を変革する」が掲げられています。このミッションの達成を目指して当社は企業を直接のお客様として営業していますが、一職員である私の日々の活動も、情報技術分野の知識・技能を用いてお客様に現状以上の価値を提供するための活動と捉えられます。また、プロフェッショナルである以上、我々はお客様の期待以上のサービスを提供した上で、提供価値に応じてお客様から金銭的な対価をいただいています。
これらを踏まえて、非常に大雑把な理解にはなりますが、
- 情報技術を通じた価値提供
- 商業的成功
の二つが当社の目的(の少なくとも一部)と考えられます。
*なお、この二つは一方が目的で他方がその手段になっているというよりも、互いが互いの目的であり手段でもあると考えられます(対価をいただくために価値を提供する、価値提供を続けるために対価をいただく、という相補的関係があると思われます)。
当社の営業活動、およびその一部としての私の日々の業務が上記二つを目的としているのであれば、行動指針はこれらの目的をよりよく達成するために(も)あると理解できます。つづいて、More Professional・More Trust・More Funがそれぞれどのように目的達成につながるかを考えてみます。
More Professional
まずはMore Professionalから考えてみます。
プロフェッショナルである、というのはどのような状態でしょうか。私なりの解釈ですが二つの条件があると思います。一つは専門領域において卓越していることで、もう一つはその卓越性を職業活動として発揮している(いただく対価に見合う価値を提供できている)ことです。そして、この意味でのプロフェッショナリズムを追求することは、「情報技術を通じた価値提供」にも「商業的成功」にもつながっていると思われます。
まず、専門領域において我々がお客様より卓越していなければ、お客様に価値を提供するのは困難でしょう。お客様が現に有している知識・技能では解決できない問題があるから、わざわざお金を払って我々に依頼くださっていると考えられるからです。また、同業他社に比べて我々が卓越していなければ、我々が商業的成功を収めることが困難なのは明らかと思われます(コストが同程度であれば、お客様が我々を選ぶ理由がないので)。
また、お客様や同業他社より専門領域において卓越しているだけでは、お客様へ価値提供するには不十分でしょう。お客様にとっての問題を正確に認識し、その解決のために何ができるか検討する観点がなければ、専門的知識・技能をお客様にとっての価値に変えることはできません。この観点を忘れないために、我々はあくまで専門「職」としてお客様に必要とされていることを意識し、価値の最大化を追求するのが有効と思われます。
More Trust
つづいてMore Trustについて考えてみます。
ここでは「相手を信頼する」=「100%の保証はないけれども、きっと相手は(少なくとも中長期的には)自分の期待以上の成果を出してくれると思うこと」と理解しておきます。今回はお客様からの信頼とチーム内での相互信頼という二つの観点から考えてみます。
まず、お客様からの信頼を得られなければ、我々が商業的に成功することができないのはほとんど明らかでしょう。我々が信頼に足る人物でなければ、金銭を支払って(特に準委任契約のように我々が納品に責任を負わない形で)仕事を任せていただくことはできません。また、単に信頼に足るだけでなく、他のどの企業よりも高い期待を寄せられなければ選び続けていただくこともできないでしょう。
次に、チーム内での相互信頼が醸成されることで、お客様により大きな価値を提供できると考えられます。なぜなら、マイクロマネジメントの回避によって業務を効率化できるからです。また、メンバー各人の裁量が大きくなるので、職務遂行能力の向上も期待できます。
More Fun
つづいてMore Funについて考えてみます。
これは一つ目の行動指針・More Professionalに対してプラスに作用することを通して、お客様への価値提供に繋がっていると考えられます。
専門領域において卓越するには人並み以上に時間や労力を投じる必要がありますが、楽しめないことに対してそれを続けるのは困難でしょう。「好きこそ物の上手なれ」ということわざがある通り、自分がどんな領域に対して楽しさを感じるかを反省したり、どうすれば楽しく仕事に取り組めるかを追求したりすることが、専門性の向上に繋がり、ひいてはお客様への価値提供とその結果としての我々の商業的成功にも繋がると言えるでしょう。
終わりに
以上、当社の目的をざっくりと「情報技術を通じた価値提供」と「商業的成功」の二つと理解した上で、これらに行動指針がどう繋がっているかを私なりに考えてみました。非常に観念的で大掴みな拙い分析であり、内容も「それはそうだよね」といった当たり前なものに過ぎませんが、今回じっくり考えてみたことで行動指針をより真剣に受け止めることはできました。入社2年目もMore・More・Moreの精神で、お客様により大きな価値を提供し、私自身も仕事をもっと楽しめるようにできたらと思います。
あくまで一職員である私個人の考えではありますが、この記事がDWSの行動指針・カルチャーついて理解を深めたい方の一助となれば幸いです。MMM行動指針に込められたチームメンバーの想いには行動指針策定時のメンバーの考えが書かれていますので、こちらもぜひご覧ください。