『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』から学んだマーケティングそしてビジネスで大切なこと
毎年この時期になると何の根拠もなく『今年は花粉症発症しない気がする...』と考え、数日後には猛烈な鼻水と目のかゆみに襲われ現実の厳しさを叩きつけられることを25年繰り返している、MMM代表の国本です。
MMMは3月が決算月であり、4月からは新年度が始まるにあたり、来年度注力する領域・ソリューションについて色々な思いが交錯する中、ふとAmazonで目に止まった『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』を読み、マーケティング的な手法もさることながら、チームでビジネスを進めていく上で気づきのポイントが多くあったため、個人的に考えさせられた点について、メモがてら本エントリーでかるく書いてみようと思います。
メンバーの努力とビジネスの成功を直結させるためのビジネスドライバー
『どこの領域に注力し、戦っていくべきか』を熟考し、指標となるビジネス・ドライバーを明確に定義することで、プロジェクトに関わるメンバー全員が同じゴールを目指して業務を進めることが可能となります。
指標となるビジネスドライバーを見据え、チームメンバーの努力をビジネスの成功に結びつける為、作りたい物を売るから『売れるものを作る』という視点へシフトし、工数と投資を、全てターゲットとなる顧客の価値にダイレクトに繋がるように考える。
そうすることで、社としてのあるべき姿やビジネスの成長が、イコール働くチームメンバーのメリット(やりがい・給与や待遇面、自己成長)に直結し、会社と従業員がWin-Winの関係になれる。これはMMMが目指している理想的な一つの形なのかなと感じています。
『戦略』の意義・重要性
最大の経営資源は『ヒト』共に働いてくれるメンバーであり、このメンバーに対して積極的な投資を行い、メンバーが成長し続けられる土壌が会社に存在することで、会社のビジネスが初めて成長できます。
最も大切な経営資源であるメンバーのパワーを、ビジネスドライバーを指標にし、最も改善効率がよく、勝率が高いと考えられる領域に対し注力する。これが『戦略』となり、どうやって戦うかという『戦術』よりも、どこで戦うか?という『戦略』を大切にせねばなりません。
仮に、戦術。戦い方に長けていても『戦略』戦う場所を間違えていれば、誤った方向に強いパワーを持って突き進むこととなり、経営資源の大きな無駄使いとなるため、まず正しき戦略ありきで考えねばならない。
では、良い戦略とは?という点について、本書では4つのSで表現されています。
- Selective(選択的であるか?)
- Sufficient(十分であるか?)
- Sustainable(継続が可能であるか?)
- Synchronized(事業との整合性は十分であるか?)
また、戦略においては、強味と弱味が表裏一体であることを強く意識する。競合他社のサービスやソリューションおいて圧倒的な強みと認識されているポイントが、見方によっては逆に足枷となり、そこをピンポイントに狙った裏をつく戦略を考える。という点は気づきのあるポイントでした。
顧客を深く理解し、本質的な提供価値を見つめる
サービスやソリューションをどう売るべきか?(HOW)を考える際に、最も重要視すべきはターゲットとしている顧客の深い理解であり、表層的な言動・行動だけではなく、顧客が本質的に何を得たいと考えているのかを深く掘り下げると、自ずと提供すべき価値が見つかるはずです。
『クラウドに移行したい』というご相談があった場合、移行したいと考えている顧客の真の目的、達成したいと考えているゴールを深く理解することで、顧客(経営層)が真に達成したい目的によっては、実はクラウドへの移行ではなく、継続的インテグレーションや開発フローの見直しを御提案したほうが、より価値があるという判断もありえますし、顧客の立場に立った深い理解への努力なくして、良いソリューション・サービスは生まれないと改めて痛感しています。
行動を改善するには価値観が重要
メンバーに対して何らかの行動改善を促す場合に、その行動を局所的に見て指示するのではなく、その行動に至った背景とし、そのメンバーが持つ『価値観(Value)』が全ての土台にあり、価値観に基づいた『意思・心構え(Mindset)』が存在し、それらを支える『技術(Skill)』によって、最終的に結果として『行動(Behavior)』に至る。
よって、結果の行動だけではなく、その根底にある価値観を共有・理解してもらう所から進めるべきというのは、同じビジネスゴールを目指すチームメンバー間では必要不可欠な要素ではないでしょうか。
自己分析の方法
自分自身の強みを分析する方法として、本書で紹介されている
- まず、好きな行動をどんどん書き出してみる
- 書き出された行動を見つめて、行動の内にある能力やスキルを俯瞰し、下でグルーピングしてみる
A) 統率力に関するもの
B) 思考力に関するもの
C) 対人関係構築力・コミュニケーション能力に関するもの
D) 革新性や創造性に関するもの
E) 行動力や任務遂行力に関するもの
F) 各職能の専門スキルに関するもの
これらを分類分けして、自身の強みを分析するというのは、非常に取り組みやすい方法と感じ、社内合宿のレクリエーションで全メンバーで実施し、結果をディスカッションしてみたら面白かなと考えています。
まとめ
本書は、マーケティングとして売れる仕組みを作るために必須となる『消費者(顧客)理解の重要性』に加えて、真の意味で消費者視点を意識し業務を進めていくために必要となる『リーダーシップ』についても、多くの示唆に富む内容になっており、非常におすすめです!
ではでは。