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Azure Copilot を使ってみました

arnold

はじめに

こんにちは!DWSでAzureクラウドの業務を担当させていただいているアーノルドです😊

今回は、Copilot for Azure というAIツールを試してみたので、実際の例をお見せしながら、現時点で何ができるかをお伝えしたいと思います。

Copilot for Azureは、マイクロソフトのAIツール「Copilot」ファミリーの一つで、Azure でのクラウド運用に特化しています。M365 や GitHub の Copilot と同様に、自然言語を使ってチャット形式で質問や操作ができます。

このブログは、Copilot for Azure に興味のある方や、クラウド運用に悩んでいる方に向けて書いています。ぜひ最後までお付き合いください!

アクセス方法

Copilot for Azureは現在パブリックプレビュー期間中ですが、アクセスするには現時点ではフォーム入力による申請が必要です。
アクセス権は以下のページから申請できます:
https://aka.ms/MSCopilotforAzurePreviewRequest

アクセス申請が承認されると、上部のナビゲーションバーに「Copilot」というボタンが追加され、それをクリックすると、右側に見慣れたようなチャットダイアログが表示されます。

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Copilot for Azureのプレビュー期間中の制限事項について

Copilot for Azureは現在はまだプレビュー段階なので、アクセス権を申請する前に注意しなければならない点、制限事項がいくつかあります。

まずは、Copilotは現時点では英語でしか対話できません。Azureポータルの言語が日本語になっている場合はチャットにアクセスさえできない形となっています。将来は日本語に対応するようになると嬉しいですよね。

Screenshot 2024-01-25 at 11.47.15.png (420.1 kB)

また、Copilot for Azureと対話するとき、いくつかの制限があります。1日に5回のみ会話ができ、1回の会話で10回までしか質問できません。それに、1回の質問は500文字以内にしないといけません。プレビュー卒業してからもっと自由に話せるようになって欲しいですね!

そして、言うまでもなく、現在はプレビュー段階であるため、時には奇妙なことが起こったり、正しく機能しないことも当然あります。

最後に注意しないといけない点は、現時点ではCopilotを有効にすると、テナント全体にわたり有効となり、一部のサブスクリプションやリソースだけに絞ることはできません。

これらの点を念頭に置きながら、実際に何ができるかを見てみましょう。

Copilot for Azureの機能

ここでは、Copilot for Azureの機能を軽く紹介したいと思います。Copilot for Azureは、以下のような機能を持っています。

  • 質問に答える:Copilot for Azureは、Azureに関する一般的な質問や、自分のAzure環境に関する質問に答えることができます。たとえば、「Azureの利点は何ですか?」や「現在のAzureの支払いはいくらですか?」などの質問に対して、Copilotは適切な回答と、もっと知りたいときに役立つリンクも教えてくれます。

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  • タスクを実行する:Copilot for Azureは、ユーザーの代わりにAzure環境を操作することができます。たとえば、「仮想マシンを作成してください」や「ストレージアカウントを削除してください」などの要求に対して、Copilotは必要なパラメータを確認し、ユーザーの承認を得た後にタスクを実行します。また、Copilotはタスクの結果や状況をユーザーに報告します。

    Screenshot 2024-01-25 at 11.54.51.png (380.1 kB)

  • コンテキストに応じて対話する:Copilot for Azureは、ユーザーがAzureポータルのどのページにいるかに応じて、コンテキストに合わせた対話を行うことができます。たとえば、ユーザーが「Virtual Machines」ページにいる場合、Copilotは仮想マシンに関する質問や要求に対して、より適切な回答やアクションを提供してくれます。また、Copilotはユーザーの過去の対話履歴も参照し、継続的な対話をサポートします。

Copilot for Azureのセキュリティモデルについて

Copilot for Azureは、OBO (on-behalf-of) モデルを使用しています。これは、Copilotが現在のユーザーの権限に基づいてAzure環境にアクセスし、操作することを意味します。つまり、Copilotは、自分が見られるリソースやできるアクションにしか手を出せないわけです。自分が見られないリソースやできないアクションには関与できなず、承認なしにAzure環境に変更を加えることはないので、割と安心して利用できますね!

Copilot for Azure の操作例

以下は、Copilot for Azureとの対話の例です。

  1. Azureポータルのホームページから新しいチャットセッションを開始し、「Virtual machines に移動してください」と送信します。
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  2. すると、Virtual machines の画面に自動的に移してくれました!
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  3. 「どうすればVMのコストを削減できるか?」という質問に対して、Copilotは環境を分析してくれましたが、アドバイスのポイントが特にないということ。
    Screenshot 2024-01-25 at 12.17.58.png (532.6 kB)
  4. 「このマシンにDNS名を設定するには?」という質問に対して、Copilotは設定場所を案内し、詳細なドキュメンテーションのリンクを返してくれました。今後は手順を提示するだけではなく、直接DNS名の設定を行ってくれるようになれば、さらに便利ですね。
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  5. 次に、ストレージ アカウントに移り、それに関する質問をいくつか投げかけてみました。まず、「インターネットからアクセス可能なすべてのストレージアカウントをリストアップしてください」と依頼したら、Copilotはリソースグラフのクエリを作成して実行し、最初の5つの結果をチャットウィンドウ内に直接表示してくれました。他の結果を表示するには、手動でクエリを再実行する必要があります。
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  6. 「dwsavdfiles」というストレージアカウントに移動し、Copilotにセキュリティチェックを依頼してみました。
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  7. すると、プライベートエンドポイントを有効にする、匿名アクセスを無効にする、共有キーによる承認を禁止するなど、セキュリティのベストプラクティスに基づいたアドバイスをしてくれました。
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  8. 最後に、「共有キーによる承認を禁止するには?」と尋ねてみたら、Copilotは 4. と同様にステップ・バイ・ステップの手順を返してくれました。
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まとめ

Copilot for Azureは、Azureのサービスやリソースに関する知識やデータを統合し、簡素な管理エクスペリエンスを提供するAIツールです。試してみた結果、ポテンシャルのあるツールだと感じたので、今後の展開にも注目していきたいと思います。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。このブログが皆さんの参考になれば嬉しいです!

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