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MMMで1年3ヶ月実践している「1on1ミーティング」の運用方法を紹介します

kuni

MMM代表の国本です。

昨今、規模を問わず、導入・実践している企業が多い「1 on 1(ワンオンワン)ミーティング」をご存知でしょうか?

「1on1ミーティング」とは部下の成長を支援することを目的に、上司と部下が一対一で実施する対話を指します。国内では2012年から実施しているヤフー株式会社の実施例がよく取り上げられており、実施方法や、その効果についても一度耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

人材育成の一環として1 on 1ミーティングを導入したい!と考えている企業は増加しているものの「実際どのように運用していけばよいのか?」というお悩みをお持ちの方も少なくないと感じています。

そこで、本ブログで実際にMMMで2020年4月から1年3ヶ月弱運用を続けている1 on 1ミーティングの運用方式や導入の背景を記載することで、1 on 1ミーティング導入時の一つの参考になればと思い、簡単に紹介してみたいと思います。

MMMで「1on1ミーティング」を導入した背景

MMMでは2020年以前から役員が社員と一対一で対話するという機会を定期的に設けていたものの「対話を通じて社員の成長を支援する」というゴールを両者が意識できていないことが課題となっていました。(若干、形骸化傾向にあった...)

より、価値のある1on1の運用に向け、役員とプロジェクトマネージャーによるミーティングを実施し

  • 担当する上司役は持ち回りのほうが良い
  • 専任メンバーの方が内省について経過を踏まえて話せる
  • MMMはエンジニアが多数のため、エンジニアサイドに近いメンバーが良い
  • 経営的な観点から業務の期待値を伝えられる役員が良い
  • 性格面・人柄から適切な人物にすべき

などの意見が挙がったものの

  1. なぜ、1on1ミーティングを実施する必要があるのか?
  2. 1on1ミーティングを実施することで期待する効果・価値とはなにか?
  3. 期待する効果・価値を生み出すためにMMMではどのように運用するべきか?

といった観点について、全メンバーできちんと議論し、腹落ちした上で再スタートすべきという結論に至り、下記2つのステップを経て1on1運用を再スタートしました。

ステップ1.1on1の目的について共通認識を持つべく事前準備として「読書会」を実施

「対話を通じて社員の成長を支援する」という1on1ミーティングの目的を全メンバーに理解してもらうために、まず ヤフーの1on1―――部下を成長させるコミュニケーションの技法 の書籍を題材に全員参加型で読書会を実施しました。

技術書ではないため通読するだけでは、自分事として捉えづらいと考え、読書前に

  • 1on1に期待したいことは何か?
  • 自分が上司として1on1を実施するとしたら気をつけたいことは何か?
  • MMMで1on1に向いてそうなメンバーは誰か?その理由は?
  • 1on1の1回あたりの時間、実施間隔はどの程度が適切か?その理由は?

これら観点で全員にアウトプットを意識してほしい旨伝えた結果、読書会では活発なディスカッションが醸成され

  • テクニックにこだわらず「目的(WHY、なぜやるか)」の共通認識・明文化ができたら気軽にやりたい
  • 毎回、事前に話すテーマを決めておいた方がいい
  • 進捗確認や業績確認になるのを避けるべき
  • リスケジュールはあっても、キャンセルはしない・させない
  • 「文化を醸成する」フェーズがあるといいかも。話題が尽きないようにテンプレートを活用したい
  • まず「隔週」で、内省者から主体的に話していけるように
  • 週1回、15分以上で実施(間が空きすぎたり、時間が長すぎると、自然消滅しそう)
  • ランダムなチャットBotペアで1on1でもいいかも
  • 1on1の目的を踏まえ、役員やプロジェクトマネージャーなどメンバーの業務を把握している人が良い

    これらの意見が挙げられました。

ステップ2.1on1ミーティングの基本ルールを確立

次に、ステップ1.の読書会での議論をたたき台に、MMMとしての1on1運用ルールを制定しました。

MMMでの1on1ミーティング基本ルール

  1. 壁役(上司) と 内省者(部下)の対話形式とする
  2. ステップ1.の読書会アウトプットを前提に「なぜ、1on1を実施する(したいと考えた)のか」という『Why』を強く意識する
  3. 内省者が予め事前に話したいこと・テーマを決定して事前に壁役へ共有する
  4. ミーティング時間は基本30分、実施間隔は隔週(二週間に一度)とする
  5. 内省後のアクションが業務と連携する可能性もあるので壁役は役員 or プロジェクトマネージャーとし、四半期でペアをローテーションする
  6. 体調不良や不測の緊急事態を除き、必ず実施スパンを厳守して運用する

なお、内省者がテーマを必ず事前に用意するのが難しい、思い浮かばない...。というケースでは 1on.oneone-on-ones.app を活用しています。

実施して分かった1on1の効果について

MMMでは基本ルールに基づき2020年4月から再スタートしてから、これまで1年3ヶ月弱1on1ミーティングを現在進行系で実施しています。

1年3ヶ月弱、1on1ミーティングを実施して実感している効果についても触れておきます。

1. 各メンバーを理解するコミュニケーションが醸成でき、信頼関係が深まる

MMMは朝会やライトニングトーク、社内勉強会など、チームメンバーとのコミュニケーションを頻繁に実施する文化がありますが、1on1はより「個」にフォーカスしたコミュニケーションを醸成するきっかけとなります。

各メンバーが業務内外を問わず普段どのようなことを考えているのか・感じているのか、そこまで緊急ではないけれど課題と感じている点など、1on1での直接対話だからこそ些細なことでも言動の背景にある考えや、重要視している価値観に触れられる機会があり、それらを理解・把握し、深いコミュニケーションを行うことでお互いの信頼関係を深めることができます。

2. 内省の機会を定期的に設けることで、メンバーの成長を支援できる

自分自身で常に意識的に内省し、改善アクションを実行していく。というのはなかなかハードルが高いと思いますが、1on1ミーティングでは"仕組み"として内省を促すきっかけとなります。

両者が1on1のゴールを意識して対話を重ね、次のアクションへ繋げていくことを枠組みとして実施することで、メンバー自身で自発的に考えるきっかけ作りとなり、繰り返すことで習慣化し、結果的に自己成長支援につなげていくことが可能となっています。

一人ひとりの成長を支援していくための「1on1ミーティング」

1o1の実施は『なぜ、1on1を導入(検討)するのか?(Whyの部分)』を全メンバーでしっかりと共通認識を持つところがスタートラインだと私は考えています。

事業の規模や種別を問わず企業の競争力となる源泉はチームであり、チームを構成する 『人材』 です。

MMMでの業務経験を通じ、メンバー自身が本当にやりたいことを実現(発見)でき、かつ、社会的にも有効なキャリアを積み重ねていくことができる、そういうフィールドをMMMで実現したい。

メンバーが「MMMで働いて良かったなぁ」と感じてもらうため、心理的な安全性を高く保ったチームを作り、各自が内省・業務経験から学習することを社として支援することは、個人としてもそしてチームとしても有意義な仕組みとなるはずです。

今回ご紹介したMMMの1on1運用が、皆様のご参考になる部分が少しでもあれば、幸いです。ではでは...。

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