メキシコで時差のあるリモートワーク
概要
8月の間、メキシコで生活していた。メキシコは14時間の時差があるので、その際に気をつけたことというか、やったことを書こうと思う。以前、ブラジルでもリモートワークをしたのだが、基本的にはそれと同じやり方でリモートワークを進ることができた。
メキシコのどこ?
都市はプラヤデルカルメンというところで、カンクンから1時間ほどのところにある(この記事でいうメキシコと日本の時差
はプラヤデルカルメン(カンクン)と日本の時差
のこと)。カンクンほど代表的な観光地ではないが、カンクン周辺との中継地点として発展し、いまではアメリカや欧州の観光客で賑わう街である。治安はかなり良く、夜でもバーや音楽で賑わっている。
ここを選んだ理由としては、2つある。ひとつめは、僕がダイビングをしたかったセノーテ
があるユカタン州であるということ。ふたつめは、ユカタン州で、24時間空いていて、イケてそうなコワーキングスペースがここしかなかったためだ。
事前に働き方を共有
メキシコに行く前に、事前にどのような働き方(勤務時間や場所、時差への対策など)をするのかを共有した。
メキシコは時差が14時間あるため、そこをどう工夫するかが1番の課題だったと思う。そのため、主に時差への対策がメインの内容となった。ひとつひとつ、実際にやったことを見ていこうと思う。
1.勤務時間の変更
日本との時差を合わせるために、勤務時間を15:00-24:00(日本時間05:00-14:00)
ころにした。弊社では日本時間10:00に軽いタスク確認の定例があるのだが、それには基本的には参加するようにした。ブラジルでも同じ現地時間で働いていたのだが、ブラジルとの時差は12時間あるため、日本時間03:00-12:00
となっていたが、今回の場合、2時間一緒に働ける時間が長くなったのはよかったと思う。
また、その時間帯は日本では日付が変わっているので、メキシコ時間で火曜日-土曜日
に勤務するようにした。ややこしいので、1ヶ月分の日本時間とメキシコ時間での勤務日と時間はカレンダー等で共有してある。今回は、2カ国の時差計算だけで済んだが、もっと国が多くなればいろいろなツールがあるみたいなので、使ってみるのもおもしろいかもしれない。
ブラジルでは、僕は割と夜型なので、生活リズムを変えることに対するストレスはほぼなかったが、今回ひとつ違うのが、働いていた場所だった。ブラジルでは友人の家で働いていたが、メキシコではコワーキングスペースに通勤
した。通勤の時間はたいしたことはないが、寝る準備を帰宅後にすることになるので、遅くまでスカイプがある日は端的にいって疲れた。生活リズムや体調を崩すなどはなかったが、やはり自宅リモートワークは最高だなと思った。
メキシコ時間15:00-19:00
くらいは、あまり勤務中の人もおらず、どちらにせよ非同期勤務になるため、その時間帯の勤務を前にずらしたりして調整する日も多かった。
2.日報の義務化
日報を義務化した。弊社では、こちらの記事のような感じで、各人がtimes_xxx
チャンネルを持っていて、僕の場合times_okp
チャンネルで日報を報告した。日報は業務開始時と終了時にあげていて、テンプレートはこちらを参考に以下の様なものを作成した。
# 業務開始時
## 今日(今週)やること
## 気になっていること・困っていること
## その他
### 共有事項・ふりかえり・雑感・自画自賛など
# 業務終了時
## 今日やったこと
## 明日(今週)やること
## 気になっていること・困っていること
## その他
### 共有事項・ふりかえり・雑感・自画自賛など
弊社ではJIRAでスプリントを切って開発を進めているので、週のタスクを一覧にメモしておくようにした。
3.複数タスクを保持
こちらを参考に、タスクの持ち方を工夫した。記事には以下の様なことが書いてあった。
数日かかる大きなタスクの他に、半日かかるいくつかのタスクを持つようにする。それによって、快調に仕事が進んでしまった場合や、問題が起きて相談相手がいない場合も、1つのタスクを一旦停止して、別のタスクに手を付けることが可能になる。
これに関しては、現在、APIベースのSPA開発を担当していて、基本的にAPI仕様書があれば作業をすすめることができるので、自ずと複数のタスクをどれにでも着手することができる状態になっていた。些細な確認が必要な作業はそこでストップして、別のタスクに着手できたのはありがたかった。
4.ステータスの明確化
こちらを参考に、勤務状況、食事、退勤などのステータスをtimes_xxxチャンネル
で明らかにした。時差が異なるので誰も反応してくれないのが寂しいが、意外と非同期でみてくれていて、それを元にあとで議論にしてもらったりしたのはよかった。
非同期ワークにおいて、そこまで分報
の重要度は高くないかなと思っていたが、日報にするまでもないことをさらっとかいておくためにはいいと感じた。
5.MTGへの参加
定期ではないが、読書会、業務関係のMTGなどが夕方にある日がある。これらは(自分が必要なMTGを)日本時間で午前中にずらしてもらうことで対応して頂いた。
MTGがある日は、起床時間を04:00(日本時間16:00)
などに早めて参加するのはブラジルのときに無理だと分かっていたので、こちらは臨機応変に対応するしかないのかもしれない。
感想
やはり以前に時差のあるリモートワークをした経験は大きく、特に慌てずにいい意味で普段通り業務を進められたと思う。平日に仕事をしながら観光するわけなので、1ヶ月だとそこまで時間もなく、いつもどおりの生活をするわけにはいかなかったが、個人的にみたかったものは見れて満足している。何かの参考になると嬉しいです。
参考
- 日本のチームとリモートワークをした話@シリコンバレー
- Mackerelチームのリモートワーク体制における日報とデイリースクラム - Hatena Developer Blog
- リモートワークでの「非同期」の勧め - Qiita
- Slackで簡単に「日報」ならぬ「分報」をチームで実現する3ステップ
- How to Work in Different Timezones - The Ultimate Guide to Remote Work - Zapier