リモートワークもバラ色ばかりじゃない?!
毎回iPhone買わない買わない詐欺をしている下條です。iPhone 6こそは買わないと心に決めています。が。。。
先月、弊社の前田がブログで書いたように、弊社では普段は全員がリモートで働いているが、8月前半は納期がタイトな開発案件があったため、アパートで合宿形式で二週間ローカルワークを行った。ただし、やむを得ない事情により、納期まで一週間を残した段階で皆がリモートワークに戻ることになった。私としては、ローカルワークの二週間よりも、最後のリモートワークでの一週間がきついものだった。もちろん最後の一週間が納期直前だったので、最後の一週間がきついのは当たり前のことかもしれないが、リモートワークであることによる部分があったのかもしれないと感じている。 今回は、リモートワークとローカルワークの両方を行って感じたリモートワークの難しさ、反省点、これからの改善点について書いてみたいと思う。
最後の一週間のリモートワークで難しかったと感じているのは、「自己管理」である。特に自分がどこまで力を出すかという、スパートのかけ方の判断である。
一般的な開発にも当てはまる話だが、おおよそ開発初期の頃は比較的みんな余裕をこいているのだが、ラストが近づくにつれて皆スパートがかかっていくことが多い。もちろん最後まで余裕でできれば一番なのだが、現実はそういかないことがあることは多くの方が同意してくれるものと思う。開発者はずっと全力でスパートをかけ続けることはできないから、いろいろな判断材料を使って、自分の力の出し具合を抑えたり上げたりする。
普段は主に、チケット管理ツールや、その他いろいろ共有されている情報を使ってその判断をする。残タスクを見ながら誰がどこをやっているのかを把握、自分の担当タスクのスケジュール感を見つつ、どこが危なそうか、どこにヘルプに入る可能性が出てくるかなどを考えながら自分の力の入れ具合を制御していくことになる。
しかし、非常に短納期な開発になると、タスクを全員にうまく見える化するのが難しくなる。短い期間で新たな要望や仕様変更などがどんどん発生し、タスクがどんどん変わってくることもあるし、そもそも時間がないので見える化している余裕もなくなることもある。そういった状況で、自分がどこまでスパートをかけるかをどうやって判断するか。
ローカルワークの場合、重要なのは、場の空気感を感じられることだと思う。上司が冗談をよく言っていれば、(おそらく)まだスケジュール的に大丈夫そうな証拠だし、他には同僚の表情、声色など非言語情報も重要である。例えば、チームメイトが暗い表情をしていたりずっとうんうん唸っていたりしたら、それは悪い兆候である。何かにハマっているのかもしれないし、スケジュール的に危ういと感じているのかもしれない。そうなると、自分がその人のヘルプに入るなど、今後のタスクに影響がある可能性もあることが分かる。ローカルワークでは、そういった危機感などの空気感が感じやすい。しかし、リモートワークでは、その空気感を感じることが難しい。リモートでもしばしば電話会議はしているのだが、どうしても忙しい時期には電話の時間が減ってくるし、その中で得られる情報はどうしても限られてくる。
また、もう一つ重要なのは情報共有の度合いがローカルワークとリモートワークでは変わってくることである。ローカルワークでは気軽にすぐ聞けることも、リモートワークだと聞くのがちょっと面倒だったりすることがあるのは事実である。
今回の場合、私は最後のローカルワークでの一週間は自己管理についてはあまり考えず、全力でスパートをかけた。まあ一週間程度の話だし問題なかったが、無謀なスパートはあまりよろしくはない。締め切りを見据えてそこまでスパートをかけても、例えば納期遅延が発生したような場合には、スパートをかけた状態が続くことになり、肉体的・精神的にもよくない。
また、リモートワークでは誰がどれだけ働いているかが見えずらい。タイトな開発ではオーバーワークになりがちである。ローカルであれば顔の表情や行動から、体調や疲労度が見えやすいが、リモートでは声のみで判断しなければならず、それが見えづらい。
リモートワークは素晴らしいが、自己管理が非常に重要である。勤務時間、勤務地などに自由がある一方、スケジュールを自分できちんと組み立てて体調にも気を配りながら仕事を進めていく必要がある。今回の場合、私はあまり自己管理ができていなかったと思っているが、これは自分から情報を取りに行く姿勢が足りなかったことのほか、外部要因を大きく受けてしまった影響もあると思っている。大きな外部要因があれば自己管理をするのが難しくなってくるのは事実である。したがって、そういった場合にはローカルワークに切り替えるのも一つの手であり、同時に、ローカルワークをするという判断をする際に、自己管理ができる状況にあるかどうかがひとつの基準になると思う。ただし、できるだけ自己管理ができるように、短納期開発だからこそ情報共有に力を入れ、スケジュール感、タスク、締め切りなどを共有することで、自己管理がしやすくなりローカルワークをする必要性も減ってくると考えている。
まとめ
・リモートワークは自己管理が重要。
・ローカルワークはリモートワークに比べて情報共有の容易さや、場の空気感を感じられる点でリモートワークよりも有利である。
・タイトな納期前などは外部要因で自己管理が難しい状況になることがあり、そういうときには、情報共有に力を入れて少しでも自己管理をしやすくする、またはローカルワークを選択肢に入れるのがよいと思う。
今後この教訓を活かしていきたいと思っている。