DWSでスクラムマスターになるまでの道のり
デロイト トーマツのオフィスへの出社を経験したtecchanです!
DWSには昨年5月にエンジニアとして採用されましたが、今年からスクラムマスターを担当する事になりました。先日、スクラムマスターとして初めての案件を完遂したため、未経験からスクラムマスターとして案件を推進できるようになるまでの経験をまとめていきたいと思います。
スクラムとは
スクラムとは、アジャイルソフトウェア開発の手法の一つです。スクラムガイドによって定義されているもので、例えば以下の特徴があります。
- 役割としてPO、スクラムマスター、開発者がいる。
- イベントとしてスプリント、スプリントプランニング、デイリースクラム、スプリントレビュー、レトロスペクティブが開催される。
- 成果物としてプロダクトバックログ、スプリントバックログ、インクリメントが存在する。
なお、アジャイルソフトウェア開発とは、アジャイルソフトウェア宣言を実現する開発手法全般のことを指します。その中の手法としてスクラムがあるという位置づけになっています。
スクラムマスターとは
スクラムマスターは、スクラムにおける役割の一つです。スクラムガイドで定義されているスクラムをただしく推進させる責任を持ちます。簡単に言うと、スクラムが正しく実践できるように、開発チームにスクラムのやり方を教えたり、スクラムを実践するに当たる障壁を取り除いたりと、スクラムのために何でも行います。
この役割はプロジェクトマネージャーと似ていますが、考え方が少し違います。プロジェクトマネージャーは進捗管理やメンバーの関係者のマネジメントを行います。一方でスクラムマスターは管理ではなく、スクラムが円滑に成り立たせることが責務なので、進捗管理やマネジメントは行いません。
スクラムはアジャイルソフトウェア開発の手法の一つであり、アジャイルソフトウェア開発では誰かにマネジメントされるのではなく、メンバー各自が自律的に振る舞うことで組織が成り立つことを原則としています。従って、スクラムではプロジェクトマネージャーというポジションがありません。
ただし、理論的にはプロジェクトマネージャーとスクラムマスターは別物ですが、個人の感想としては必要とされている能力は共通するものがあると思っています。私は前職でプロジェクトマネジメントを担当しておりましたが、例えば開発メンバーや顧客とコミュニケーションを取ったり、課題を見つけて解決方針を考えたり等は共通して求められる能力だと思います。
スクラムマスターになるまでの道のり
続いて、私がスクラム未経験からスクラムマスターになるまでに取り組んだ内容を整理します。先述の通り私はプロジェクトマネージャーとしての経験があったため、全員に当てはまるものではありませんが、これからスクラムマスターを目指す方の参考になればと思います。
開発メンバーとしてスクラムに参加
DWSに入社した昨年5月から、早速スクラムに参加してバックエンド開発を経験しました。期間としては、2週間のスプリントを3スプリントです。スクラムどころかバックエンド開発も業務で初めての経験で、教わってばかりの期間でした。スクラムイベントは当然ながら、チーム開発やDWSで使用している開発ツールも知ることができました。
スクラムマスターの資格を取る
12月に認定スクラムマスターの資格を取得しました。開発メンバーとしてスクラムに参加していたため概要は理解しており、試験取得のための勉強を通じてスクラムを理論的に正しく理解することができました。
認定スクラムマスターの資格取得については、別途ブログにまとめていますのでこちらもご参照ください。
なお、6~11月まではスクラムに関わらない別案件に参画していました。なので、初めてスクラムでの開発を経験してから認定スクラムマスターの資格を取得までの期間は実質2ヶ月程度でした。
スクラムマスターの業務を見る
資格取得の学習を通じて不明点があったため、他の案件のスクラムイベントに参加し先輩スクラムマスターの立ち振舞いを見て学習しました。DWSでは基本的にスクラムで開発をしており認定スクラムマスターの資格を持つメンバーも複数名いるため、不明点を気軽に質問することができます。
先輩にサポートしてもらいながらスクラムマスターとして業務に参画する。
認定スクラムマスターの資格を取得した翌月の2023年1月から、スクラムマスターとして実務を担当しました。まずは先輩スクラムマスターにサポートをしてもらいながらでした。
最初の打ち合わせではスクラムマスターを初めて務めること、サポートとして十分な経験を持った先輩がついていることをお客様にも説明し、納得いただいてから開発に着手しました。
私自身プロジェクトマネージャーの経験があったため、お客様とのコミュニケーションはスムーズに取ることができました。一方で、スクラムとして理論的には理解していながらも、実務に照らし合わせた時の対応方法がわからない点があり、そういった点では先輩のサポートを受けました。このような形で実際にスクラムマスターとして実務を経験することができました。
独り立ち
2スプリント目から先輩にも離れていただき、独り立ちすることとなりました。不明点は引き続き社内のSlackで先輩に相談したり、開発メンバーにも協力してもらいながら解決して案件を推進しました。そこから6スプリントを経験し、先日契約期間を完遂することができました。
また嬉しいことに、お客様から契約期間が終了したのちも継続して支援を依頼したいとお声がけいただきました。そちらの契約手続きも完了し、現在もその案件でスクラムマスターを継続して務めています。
また、並行して別案件にもスクラムマスターとしてアサインされ、現在二つの案件でスクラムマスターを務めています。ここまで実質半年程度での経験となりました。
まとめ
最初はエンジニアとしてDWSに採用され入社しましたが、現在ではスクラムマスターとして独り立ちして案件を任されるようになりました。その要因としてここまでに紹介したように、DWSがスクラムでの開発に精通していること、支援体制が充実していることが挙げられます。また、毎月の役員との1 on 1ミーティングでキャリアの相談をしたことも、自分のキャリアチェンジの大きなきっかけになりました。
引き続き業務を通じて会社に貢献しながら、自身のキャリア形成も考えて行きたいと思います。
以上、スクラムマスターとして独り立ちしたtecchanがお送りしました!