AWS ANGEL Dojo2025で最優秀技術賞を獲得しました!
はじめに
こんにちは、最近愛知県から北海道に引っ越してきたぬまです。
今回は「ANGEL Dojo 2025」の活動について振り返りをしたいと思います。
私は、2025年7月から約3ヶ月間AWSが主催するハッカソン型のプログラム「ANGEL Dojo 2025」に参加し、その中で最優秀技術賞をいただくことができました。
この活動を通じてたくさんの学びや経験を得ることができましたので、それらについて本ブログで共有させていただきます。
ANGEL Dojoってなに?
ANGEL Dojoの取り組みについては、AWS JAPAN APNブログの言葉をお借りすると
ANGEL Dojo は参加企業から選出された 10 名程度のメンバーでチームを組み、約 3 ヶ月間でサービスの企画から開発までを行うトレーニングです。AWS のユーザー企業とパートナー企業がタッグを組み、協力しながらユーザー企業の内製化に取り組みます。チームメンバーが一丸となって、AWS を活用したモノづくりを体験することで、実際の開発プロジェクトで活躍できる人材を輩出する狙いがあります。
https://aws.amazon.com/jp/blogs/psa/2025-07-angel-dojo-kickoff/
といった活動です。
これまでにも開催されてきたANGEL Dojoですが、今年度から大きく変化した点もございます。
それは、
実際のユーザー企業が抱える課題の解決に焦点を当てたハッカソン型のプログラム
https://aws.amazon.com/jp/blogs/psa/2025-07-angel-dojo-kickoff/
になったことです。
ANGEL Dojoは複数の企業が1つのチームとなって取り組んでいくのですが、上記の変更に伴いチーム構成がユーザー企業+パートナー企業をマッチングした混合チームになっています。
AWS JAPAN APN ブログでも解説されていますので、ご紹介します。https://aws.amazon.com/jp/blogs/psa/2025-07-angel-dojo-kickoff/
https://aws.amazon.com/jp/blogs/psa/2025-12-angel-dojo/
私は株式会社NTTドコモ様とタッグを組み、同社の実課題を解決できるプロダクトをテーマにANGEL Dojoに参加してきました。
なんで参加したの?
私は普段クラウドエンジニアとしてアプリケーション開発やインフラ構築をメインとした開発業務を行っており、AWSリソースを用いた開発経験はあるのですが、1サービスを企画から携わった経験はありませんでした。
また、開発したサービスに対する利用者の声を聞くこともほとんどない状態でした。
そのため、普段携わっている工程の前後を含めたモノづくりの経験を積みたいと考えていました。これが今回私がANGEL Dojoに参加した一番の理由です。
今年のANGEL Dojoはユーザー企業が抱える課題の解決に焦点を当てたプログラムであり、「まさにこれがやりたかった!!」と思い、参加を決意しました。
詳しくは後ほど述べたいと思いますが、ANGEL Dojoを通じて
- Amazon流のモノづくりの考え方を使って0からサービスを企画すること
- 実際のユーザーにサービスを使ってもらいその場でフィードバックをいただくこと
を体験することができました。
ANGEL Dojoで何を開発したの?
ANGEL Dojoで開発したサービスについて簡単にご説明します。
サービス名:AI審査アシスタント mody(モディー)
サービス概要:
- dポイントマーケットにおける加盟店の入稿コンテンツ(テキスト・画像)を、生成AIで自動審査するサービス
- これまで人手で行っていた社内ガイドライン・景品表示法への適合チェックを自動化し、審査作業時間を最大80%削減
プレゼン資料の一部を抜粋して共有します。



文章だけではなかなか理解しにくいサービスかと思いますので、
ぜひこちらの頂上決戦のプレゼン動画をご覧いただければと思います。
11:22~が我々のチームの発表となります!
技術的な詳細解説は後日別のブログにて書ければと思いますので、気になる方はそちらもご覧ください!
ANGEL Dojoを通して得られた学びや経験は?
1.Amazon流の考え方を具体化するメカニズム「Working Backwards」
Amazonの企業理念である「地球上で最もお客様を大切にする企業になる」を具体化する手法である「Working Backwards」をサービスの企画段階に実施しました。
Working Backwardsは直訳すると”逆算して作業する”という意味になります。
これから開発するサービスがすでに世の中に存在していると仮定し、「どういう人たちが、そのサービスによってどういう体験ができるか」を考えます。
そのためのアウトプットとして、まずプレスリリースを先に作成する、という特徴的な進め方を取ります。
私はこれまでサービスをゼロから企画した経験がなかったため、正直なところ最初は何から考えればよいのか全く分かりませんでした。
「このサービスはなんとなく便利そうだけど、いったい誰が喜ぶのだろうか」
「機能を足していくうちに、ペルソナ(=そのサービスを使う想定のユーザー)がぶれていないか」
といった問いを何度も繰り返しながら、顧客が本当に欲しいものは何かを定義していくプロセスは、想像以上に難しいものでした。
それでもWorking Backwardsのフレームワークに沿って考え続けることで、本筋から大きく逸れることなく、チームとして納得感のあるサービス企画に落とし込むことができました。
(正直に言うと、かなり時間はかかりましたが……)
この経験を通して、「作りたいもの」ではなく「顧客が価値を感じるもの」から発想することの重要性を、頭だけでなく実感として学ぶことができたと感じています。
2.サービス利用者のリアルな声
我々のチームでは発表までにユーザーに触れてもらって直接フィードバックをもらうことを一つの目標にしていました。modyは利用者が株式会社NTTドコモ様のとある部署であると明確に決まっていたので、企画が完了した段階からアポを取り、触れてもらう時間を設定していました。
その結果、最終発表前と頂上決戦前の計2回、実際にサービスを利用していただき、忌憚のない意見をいただくことができました。
実際にユーザーに使ってもらうと
- 良かれと思って実装した機能が、ユーザーにとってはそれほど価値を感じられなかった
- 想定していなかったポイントで、操作の動線につまずいていた
- 開発者側では思いつかなかった機能の追加要望が出てきた
など、開発者視点とはまったく異なる気づきを多く得ることができ、非常に勉強になりました。
一方で、「このサービスがあったら、絶対に業務がラクになりますね」といった嬉しい声もいただき、大きな励みになりました。実際の利用者の言葉は、開発のモチベーションに直結するものだと強く感じました。
この経験を通して、顧客視点でサービスを考えることの難しさと楽しさの両方を体験できたことは、ANGEL Dojoに参加して得られた大きな学びの一つです。
3.テックリードとしての経験
ANGEL Dojoでは、チームのテックリードを担当しました。
普段の業務では自分の担当範囲を開発することが多かったのですが、今回はチーム全体の技術面をリードする立場として、新しい経験をすることができました。
技術的な意思決定
「どのAWSサービスを使うか」「IaCはTerraformかSAMか」「フロントエンドのフレームワークは何にするか」など、開発を進める上での技術的な選択肢は無数にあります。
限られた期間の中で最適な選択をするために、チームメンバーと議論しながら意思決定を行いました。
特に意識したのは、選定理由を明確にすることです。
「なんとなくこれが良さそう」ではなく、「〇〇という理由でこの技術を採用する」と説明できる状態にすることで、後から振り返った時にも納得感のある構成になりました。
また、これらの背景や考え方をプレゼンテーションにも盛り込んだことで、他チームの皆さんから技術的な観点で多くの嬉しいコメントをいただくことができました。
メンバーへの技術サポート
チームメンバーのAWSやプログラミングの経験値はさまざまでした。
そのため、つまずいているメンバーがいればペアプロで一緒に解決したり、フレームワークや参考になるソースコードの読解をする会を開いたりと、チーム全体の開発速度を上げることを意識しました。
メンバー間にスキル差がある中で、3ヶ月という短期間で成果を出すために、「どうすれば全員が開発しやすくなるか」を考え続け、試行錯誤しながら過ごした時間は、自分にとって非常に学びの多い経験だったと感じています。
4.プレゼンテーションの経験値
ANGEL Dojoでは、中間発表・最終発表・頂上決戦の計3回、大勢の前でプレゼンテーションを行う機会がありました。
中間発表と最終発表では、他チームの皆さんから多くのフィードバックをいただくことができ、それらを一つひとつ振り返りながら資料や構成の改善に取り組みました。自分たちでは気づけなかった視点をもらえる貴重な機会で、回を重ねるごとに「伝える」意識が明確になっていったと感じています。
また、ANGEL Dojoの講義の中でプレゼンテーションのノウハウについても学ぶことができ、ストーリーの組み立て方やスライドの見せ方など、実践的で非常に参考になる内容ばかりでした。
頂上決戦はオンサイトでの発表となり、普段はWeb会議が中心だったこともあって、本番はとにかく緊張しました。しかし、チームメンバーと何度もリハーサルを重ねてきたことで、当日は落ち着いて、自信を持って発表することができました。
この一連の経験を通して、プレゼンテーションに対する苦手意識が大きく減り、「準備すれば伝えられる」という手応えを得られたことは、ANGEL Dojoに参加して得た大きな成果の一つだと思います。
さいごに
ANGEL Dojoへの参加を通じて、普段の業務では得られない多くの経験をすることができました。
- サービスを0から企画するWorking Backwards
- 実際のユーザーからフィードバックをもらう体験
- テックリードとしてチームをリードする経験
- 大勢の前でプレゼンテーションを行う経験
ユーザー企業とその実課題に向き合って、解決していこうとするANGEL Dojoの取り組みはまさしく伴走型内製化支援で、今後DWSで業務していく時にも活きるのではないかと感じました。
最後に、ANGEL Dojoへの参加を快く承諾してくださったDWS、一緒に走り抜けてくれたチームメンバー、そしてサポートしてくださったAWSの皆さまに感謝を申し上げます。
このブログを読んで、次のANGEL Dojo参加者が生まれてくれると嬉しいです!
