【re:Invent 2024 現地レポート】新サービスのAmazon EVS を解説!
どうも、Champ です 🙌
今回、初めて re:Invent に参加してきました!
現地で得た情報の中から、特に注目の新サービス「Amazon Elastic VMware Service (EVS)」についてご紹介します!
EVS の技術的な詳細については、すでに多くの方が解説記事を書かれているので、この記事では基本的な機能についてはさらっと説明し、現地のチョークトークセッションで出た質問や議論を中心にお届けします!
AWS がこのサービスで何を目指しているのか、ユーザ側は何に関心を持っているのか、現地でしか得られない生の声をお伝えできればと思います!
この記事のポイント
- EVS とは何か?
- 既存の VMware 環境からの移行がどう変わるのか
- 現時点での制限事項は何か
- 会場で出た質問から見える、みんなの関心事
Amazon EVS とは?
AWS が新たに発表した VMware 環境向けのサービスです。VMware Cloud Foundation (VCF)を AWS VPC 内でネイティブに実行できる環境を提供します。
特徴的なポイント
- VPC 内に直接デプロイ可能
- すべての VMware コンポーネントへの完全な管理者アクセス権限を持つ
- ベアメタル EC2 上で実行
現時点での制限事項
プレビュー版として発表された EVS には、以下のような制限があります(2024/12/27 時点):
-
インフラ要件
- 最小 4 ノード構成が必須(VCF 要件)
- インスタンスタイプは i4i.metal が利用可能
-
ライセンス
- VMware ライセンスの持ち込みが必要
会場での質疑応答から見えてきたこと
- 現時点でどんな顧客像を想定しているのか?
回答:
- シングル AZ/シングルリージョンでの運用が可能な顧客
- 最小構成の 4 ノードが以上が必要な顧客
- ライセンスの持ち込みが可能な顧客
- 特に以下のような顧客層:
- 大規模な VMware 環境を持つ
- HCX を使用した移行を計画している
- 環境への完全なアクセス権限を必要とする
- 4 ノードの最小構成は変更できないのか?
回答:
- VCF のソフトウェア要件であり変更不可
- これはインフラ側(AWS)ではなく、ソフトウェア側(VCF)の制約
- 想定している顧客像のシングル AZ について
回答:
- 現時点では、ソリューションをシンプルに保つためにシングル AZ としている
- 顧客フィードバックを基に、サービスを発展させていく方針
まとめ
EVS は、既存の VMware 環境を AWS へ移行する新たな選択肢として注目です。
完全な管理権限を持つこと・VPC へのデプロイができること・他の AWS サービスへ接続可能、という特徴は多くのユーザにとって魅力的な特徴になりそうです。
チョークトークセッションを通じて印象的だったのは、AWS 側もこのサービスをどう発展させていくか、まさに手探りの状態だということ。
「シンプルに始めて、顧客フィードバックを基に成長させていく」という AWS の姿勢が随所に見られました。
そう考えると、我々ユーザ側がどんどん使って、どんどんフィードバックを出していくことが、このサービスの成長に直結するのではないでしょうか。
「こういう使い方をしたい」「この制限が課題になっている」など、使ってみて気づいたことは、ぜひ AWS に伝えてみてください。
プレビュー期間中のフィードバックは、サービスの方向性を決める重要な情報となるはずです。
それでは、ありがとうございました!