失敗を振り返る
先週の水曜日(6/18)に、「FailCon Japan」に参加してきました。
FailCon とは、起業家の失敗談をテーマにしたカンファレンスで、国内外の起業家の方々が経験した失敗について語ってくれました。
共感できる失敗もあり、非常に参考になりました。
FailCon の詳細・レポートは下記の記事等で詳しく書かれているので興味ある方は御覧ください。
- 失敗談を共有するFailCon:「Umano」のCEOであるIan Mendiola氏が語る共同ファウンダーの見つけ方
- Cyta.jpの有安伸宏さんが共有する「2週間で検証できることに6ヶ月かける失敗」[FailConレポート]
- nanapiけんすう氏が語る「CGMを作る際の5つのポイント」[FailConレポート]
- MoneytreeのPaul氏が語る「スタートアップがチームの解散を避けるために大事な4つのこと」 [Failconレポート]
- 「失敗しても挑戦をやめないこと」:椿奈緒子さんが語る7つの社内起業体験に見る7つの失敗要因 [FailConレポート]
- Diggの共同ファウンダーであるJay Adelson氏:「神話的な教訓に惑わされるな」【FailConレポート】
- 1億円の赤字と離反--苦難を乗り越えたクラウドワークス吉田氏の教訓
- クラウドワークス吉田氏、Cyta.jp有安氏がFailconで語った「失敗から学んだこと」
面白かったのは基調講演の、Digg の共同創業者のJay Adelson氏の話。
「嵐を乗り切る方法はあるのか?2度の経済危機で2度の失敗から学ぶスタートアップの防衛術」をテーマに失敗談を披露してくれたが、スケールがでか過ぎて現実味があまりなかったですが(笑)
今回は、FailCon 参加したのをきっかけに、私の経験した失敗も振り返ってみようかなと思います。
起業すると、日々いろいろあって、ある意味どの出来事を取っても学ぶことばかりで、どれも取っても取りようによっては「失敗」と言えるのですが、その中からいくつかご紹介します。
Shut the fuck up and write some code(ぐだぐだ言ってないでコードを書けよ、ハゲ。)
起業間もない頃、最初に考えていたサービスをやめて、今後どうしようかと悩んでいた頃がありました。
いろんなビジネスプラン(物販とか芸能事務所っぽいこととかも考えたっけ…)を考えて、それは利益が出ないんじゃないかとか、それはずっとやっていく自信がないとか、議論したり。
アイディアが出ないから、公園でも散歩しようか、マンガ喫茶でも行ってみるか、とか出かけて「闇金ウシジマくん」を読んでなんとも言えない気分になったり。
ガストでドリンクバー頼んで一日中ずっと議論したり。
最初に考えていたサービスを一旦リセットして考えようとなったことで、この頃は次に失敗することが怖くなっていたのかもしれません。
このあたりの悩んでいた時期に、一緒に起業した創業メンバー3人のうちの一人が離脱しています。
今振り返ってみると、当時はとにかく時間があったので、あれこれ悩んでいないで、「Shut the fuck up and write some code(ぐだぐだ言ってないでコードを書けよ、ハゲ)」を実際にやっていたら。実際に話として具体的に進みかけていた開発案件を受けてコードを書いていたら。今とは違う方向に進んでいたのかもなぁ…と思ったりもします。
もっとオフラインでペアプログラミングとかをすべきだった?
知り合いのつてで、ITに関してまったく知識がない男性をインターンとして受け入れたことがありました。
もともと違う分野で働いていて最近会社をやめ、大学の頃から興味があったITの仕事をしたい、と言うことでした。
弊社はリモートワークを基本としていることと、その彼がインターンとして参加してくれた当時はプロジェクトのリリースが迫っていたこともあって、付きっきりで教えてあげることができず、参考書籍をいくつか読んでもらったり、プログラミング学習サイトを利用して勉強してもらっていました。
Linux も触ったことがないということで、Linux や Ruby on Rails の外部の有料講習を受けてもらったりもしました。
進捗も逐次確認して、「今日はここまで進みました」「楽しいです」と言っていたので安心していました。
Skype とか HipChat とかを利用してコミュニケーションもしっかりとっていたと思います。
ただ、オフラインで2週間ほど一緒に仕事をしてみると、思っていたほど理解ができていない部分が多く、わからないところが多いからか作業が進んでおらず、たびたび居眠りをしているのを見かけました。
その点について注意をして、わからないことがあったらせっかく一緒の場で仕事しているのだからどんどん積極的に聞いて欲しいと伝え、今やっていることは本当に自分がやりたいことなのか、楽しんでやれているかということを面談で聞いてみたりもしました。
「わかりました」「はい。楽しいです!」と言ってくれましたが、次の週も居眠りしているのを見てしまい…。残念ながら彼は4ヶ月のインターンで終了となりました。
インターン終了にするという判断を決断するときにはいろいろ悩みました。
もっと我々ができることはなかったのか。
もっとチャンスをあげたほうがいいのではないか。
もっとオフラインで一緒の場で仕事をして付きっきりで教えてあげられれば、興味を持って仕事をしてくれただろうか。
もっともっとコミュニケーションを取って、どこがわからないのかとか、どう考えているのか早めに察知してあげられたら、スキル向上させてあげることができて、楽しく仕事ができただろうか。
などなど…。
この件については、今でも何が正しかったのかわかりません…。
海外の祝日とかまったく頭になかった
海外のクラウドソーシングサービスの oDesk を利用して、インドの方にWEBデザインを依頼したことがありました。
Ruby on Rails で作ったサイトで、システム側は我々で構築して、海外の人もターゲットにしていたので、海外っぽいデザインがいいね、値段も日本で頼むより安そうだしね、と oDesk 経由で海外のデザイナーに発注しました。
ただ英語でのやり取りで、なかなか細かいニュアンスが伝わらない部分もあったり、作ってもらったデザインを何度か修正してもらったり、いろいろと苦労しました。
修正を何度かしてもらっていて、当初考えていたスケジュールから進捗がだいぶ遅れていて心配になり、作業進捗を確認したんですが、デザイナーの方からは「明日から週末までこっちでは祝日だから完成するのは来週末ぐらいね」との返答。
当初伝えてたスケジュールから大幅に遅れていて、逐次進捗確認していたのに。海外の祝日とかまったく頭になかったので、「あー。そ、そう。そうですか…」っていうような返答しかできませんでした…。
完成したときに、スケジュールの遅れについてちょっと文句を言ったら、「こんなに大変な作業だとは思っていなかった」「もっと作業量が少ないと思っていた」と逆ギレ?される始末。
今後、海外のデザイナーにお願いすることがあるとしたら、もっと密にコミュニケーションを取って、海外の祝日とかも考慮して、余裕を持ってスケジュールを考えないとなー、と反省した一件でした。
あてにしていた追加開発案件がなくなる
ある受託開発案件を受けていた際に、追加開発案件がある程度具体化しており、その開発費があるから自分たちの給与はなんとかなる、もっと自社サービスもやっていこう、ということに決めました。
追加で開発案件は積極的に取りに行かずに、自社サービスに注力する期間を取ったのです。
すると、突然あてにしていたその追加開発案件がなくなってしまい、急にキャッシュがやばいことに。
なんとかキャッシュアウトする前に、別の開発案件を取ることができて、ホッとしたのですが、この件を機に1案件の売上だけをあてにすることはよくない、と反省ました。
日々勉強の毎日
まだまだあげていくとキリがないのですが、振り返ってみると、本当に毎日が挑戦、勉強の日々だと感じています。
そして、本当にいろいろと学ぶことがあって、刺激があって楽しいです。
失敗することもありますが、そこから学んで次に活かしていけばいいと思っています。
どんどん挑戦して、どんどん失敗して、どんどんその経験を次に活かしていけばいい。
失敗を恐れて何も挑戦しないのはもったいない。
そんなことを思いながら、今日も仕事を頑張っております。