GoogleタグマネージャーでWebページのスクロール率を測定する方法
- 2020.07.06
- 未分類
- Googleタグマネージャー, GTM, アクセス解析
こんにちは、ミッキーです。
私はマーケティング担当者として、MMMのコーポレートサイトの改善を担当しています。
サイトの改善を行うためには、まずは現状を正確に把握しなければなりません。そのため、サイトの流入状況やユーザーの行動分析などのアクセス解析を定期的に行っています。
今回は、アクセス解析のテクニックの1つである、「スクロール率」の分析について紹介したいと思います。
スクロール率とは
スクロール率とは、ユーザーがWebページを訪問した際に、ページをどの位置までスクロールしてから離脱したかを指す指標です。0%ならページを開いて何もせずに離脱、100%ならページの最後まで見てから離脱した、ということになります。
スクロール率は、一般的によく使われているGoogleアナリティクスの「イベント」機能を使って取得することができます。
各ページのスクロール率のデータは、次のように確認できます。「イベント ラベル」列の値は、(ページ中に表示されませんが)単位はパーセントであり、スクロール率を表しています。
スクロール率は、ページごとにユーザーの行動を分析する格好の指標です。例えば、ページ間のスクロール率を比較することで、あるページは訪問後すぐに離脱される、あるページは特定の位置で離脱したり遷移したりする、あるページは最後までしっかり見られる、といったことを分析できるからです。
Googleアナリティクスでは、ページ別の滞在時間や直帰率も取得することができますが、スクロール率の方がより直接的にユーザー行動を追えるメリットがあります。そもそも滞在時間はユーザーがページを見ていなくても数値が伸びるし、直帰率は実装に大きく左右されるというデメリットがあります。
Googleタグマネージャーの設定方法
続いて、スクロール率を取得するための設定例として、GoogleアナリティクスとGoogleタグマネージャーを組み合わせる方法をご紹介します。
GoogleアナリティクスとGoogleタグマネージャーの導入自体はごく一般的だと思いますので、その実装は前提とした上でのGoogleタグマネージャーの設定例になります。
Googleタグマネージャーは、Webサイトへのタグを一元管理できるサービスです。使い方をざっくり言うと、配信する「タグ」と、そのタグを配信する条件を定義する「トリガー」を設定して公開すると、タグの配信をスタートすることができます。
タグは以下の通り設定します。
タグの種類は「Googleアナリティクス: ユニバーサル アナリティクス」、トラッキングタイプは「イベント」を設定します。カテゴリは任意の名称を入れればよいですが、ここでは「Scroll」としました。アクションとラベルは、どちらもデフォルトの変数である「Page Path」、「Scroll Depth Threshold」を設定します。
アクションにページのパスを設定することで、ページ毎にデータを取得できるようになり、ラベルに「Scroll Depth Threshold」を設定することで、スクロール率のデータを取得できるようになります。
続いて、トリガーを以下の通り設定します。
トリガーのタイプにはデフォルトの変数である「スクロール距離」を設定します。縦方向スクロール距離には「割合」を設定し、任意のパーセントを入力します。ここでは「0,20,40,60,80,100」という区切りとしていますが、もっと細かく設定しても良いと思います。
また、スクロール距離は割合ではなくピクセル数で指定することもできます。割合はどのようなWebサイトにも適用できるのでより汎用的で、スクロール位置を細かく指定したい場合はピクセル数が向いています。
トリガーの発生場所は、ここでは「すべてのページ」としました。特定のページだけを指定することもできます。
以上の通り、タグとトリガーを設定して、それぞれを関連付けた上で公開すれば、スクロール率のトラッキングが開始されます。
一か所でも間違った設定をしているとハマることがあるので注意は必要ですが、全体として決して難しい作業ではありません。
Googleタグマネージャーはとても強力なソリューションなので、今後もアクセス解析や施策の改善に活用していきたいと思っています。
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